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・中国の対日経済制裁でより大きな打撃を被るのは日本なのか、それとも中国なのか。これまで中国側は「日本の対中依存度の
方が高いので、大きな打撃を受けるのは日本だ。中国は大したことはない」と強気一点張りだった。ところがここにきて、中国側から
「中国の受ける打撃の方がむしろ大きい」と対日経済制裁の撤回を求める声が出始めてきた。
中国側が日本の打撃の方が大きいと主張してきた根拠は、日本の輸出の対中依存度が20%前後まで高まっているのに対し、
中国の輸入の対日依存度はせいぜい10%強にしか過ぎないことだった。日本から輸入しなくても、その分は他国からの輸入で
十分に補える、と一貫して強気の姿勢を見せていた。
ところが日本からの輸入は、この数字以上に中国にとって欠かせないものであることが次第に分かってきた。なぜならば、
日本からの輸入は主に中核となる部品・原材料とか中間製品が多いからである。日本からの輸入が途絶えたり、減少したりすれば
困るのは中国の企業というわけである。
2011年の対中輸出は前年比8.3%増の1614億ドル(約12兆8280億円)余りだった。その上位5品目をみると、
一般機械、電気機器、原料別製品、化学製品、輸送用機器となっており、全体の8割強を占めている。輸送用機器を
除けば、ほとんどは部品・原材料とか中間製品である。いずれも生産工程にしっかりと組み込まれているので、そう簡単には
輸入先を変えられない。(>>2-10につづく)
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