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★民主「決めさせない政治」の真骨頂 首相の年内解散方針に「反対」大合唱
こんな光景を何度見せられてきただろう。野田佳彦首相が年内の衆院解散・総選挙を視野に入れ始めた途端、
民主党内で「解散反対」の大合唱が始まった。自分たちが選んだリーダーが何か大方針を掲げようとすると、
必ず足を引っ張り、「決めさせない政治」を強いる。消費税増税や環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)の議論
でも繰り返された民主党のバラバラ体質は、政権奪取から3年以上が経過しても、何一つ変わらない。
「『解散反対』が党常任幹事会の総意です」
13日夕、国会内の院内大臣室。首相と向き合った輿石東幹事長は、直前まで行っていた党の意思決定機関の結論
を淡々と告げた。
確かに常任幹事会は「解散反対」一色だった。赤松広隆副代表は「なぜTPPが(衆院選の争点として)唐突に出て
きたのか。これ以上離党者が出て選挙ができるのか」と声を荒らげ、鹿野道彦副代表も「今は危局だ」と叫んだ。中山
義活元経済産業政務官にいたっては「首相が自ら身を引くことも含めて、もう一度踏ん張る力を結集しなければならない」
と、公然と“野田降ろし”を宣言した。
現職の閣僚も首相を支えようとしない。13日の閣僚懇談会では、小平忠正国家公安委員長がTPPについて「大きな
交渉なので、慎重に議論を尽くさないと大きな禍根を残す」と発言、TPP参加を次期衆院選の争点に掲げようとする
首相を強く牽(けん)制(せい)した。慌てて、藤村修官房長官が「(衆院解散は)首相の専権事項だから軽々な発言は
慎むように」とたしなめたが、民主党政権にあっては、政府の意思決定機関ですら“学級崩壊”に近い状態だ。
(続く)
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