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冷戦崩壊後、アメリカは経済戦争へと戦線をシフトした
1990年代に入ってアメリカの最大の敵であったソ連邦が崩壊し、東西冷戦が
終結しました。それによってアメリカの外交戦略も大きく転換することになります。
このときジョージ・H・W・ブッシュ(父)政権のCIA長官だったロバート・ゲイツは、
「ソ連という最大の標的がなくなったいま、CIAは何をやるのか」と議会で問われて、
こう答えました。「これまでわれわれはソ連との冷戦に80%以上の能力を費やしてきたが、
これからはわれわれのインテリジェンス能力の60%以上を経済戦争のために使う」と。
ゲイツがいった経済戦争の相手はどこかといえば、これは世界第二位の経済大国に
のし上がってきた日本以外にない。日本に対する日米経済戦争の宣戦布告です。
ブッシュを破って1993年に大統領となった民主党のビル・クリントンもまた、
経済政策を最優先課題に掲げて、選挙戦中に「われわれはソ連に勝って冷戦は終わった。
しかし本当の勝利者はわれわれではない。日本とドイツだ」と、その後の対日政策を
象徴するようなことをいっています。米ソ冷戦の谷間で日本とドイツはぬくぬくと平和を
享受し、アメリカに対抗できるような巨大な経済力をつくり上げてきた、
その「平和の代償」はいただくよ、といったのです。
( 『この国の権力中枢を握る者は誰か』 徳間書店 )