12/11/11 11:19:32.03 hTnSYej00
>>332に少し補足しておいたほうがいいな。
インフレ目標自体には、直接足元のインフレ率を改善させる効果はなくていい。
というのも実質金利は「将来インフレになりそうだ」と予感させることが重要だから。
たとえば事業投資というのは、多くの場合事業が向こう数年は続くと仮定してなされるから、
事業投資へ投じる自己資金・出資や銀行融資も、数年後の回収を前提に組まれることになる。
よって自己資金・出資金の期待収益率や金利負担も、足元のインフレ率だけではなく
将来のインフレも反映して決定される。インフレ予想が高まれば、同じ金利でも実質的な
負担は軽くなり、出資金から上がる収益も(商品価格上昇による売上増大で)当然それだけ上がる。
最近の日銀の金融緩和で為替市場が動くのも、金融市場が予想する将来のインフレ率の
変化による、実質金利の変動を反映していると考えれば合理的に説明がつく。
現金を持っているだけで儲かるデフレ経済のお金を保有したいという投機家が、
インフレ予想を受けてそれらを手放そうとすれば、たとえば為替市場だと円安が進むよね。
重要なのは「将来またデフレに戻させない」と日銀に強制力を伴う約束をさせること。
そのためにはインフレ目標と同時に、政府や国会の機動的人事権発動を伴う日銀法改正を実施することが望ましい。