12/11/11 07:53:52.10 hTnSYej00
>>503
乗数効果というのもまた定義の問題があってね。
A 1000万円の公共事業で4人雇って、新潟市の道路脇に田中真紀子の銅像を建てる。
B 1000万円を失業者4人に250万円ずつ配る
一般的な乗数効果の定義によると、この時点でAの乗数効果は1000万、Bはゼロとなる。
でもAが控えめに言って何の役にも立たない公共事業であることを考えると、両者に差異が生まれるのはおかしい。
また新潟とはいえ銅像を建てるということは、場合によっては地主から土地を購入する必要があるし、
銅像の原材料はほぼ輸入に頼るだろうから、公共事業費の内これらの部分は乗数効果から外れる。
もちろん公共事業が役に立ちそうな事業、たとえば市民が何度も利用している道路や橋脚、
公共施設の補修に投じられるのであれば、新たな土地の購入も必要ないし、
いずれ必要になる補修であることは確かだから、不況で賃金を始めいろいろなものが
安くつく時に前倒しすることは、長期的に見ると財政再建にも大いに貢献する。
とはいえ景気対策で「とにかくお金をばらまくことが重要」という感じになると、
恐らく簡単に実施できることが優先される余り、不必要で非効率な事業へも
沢山投じられることになる。景気対策で財政出動を実施するにしても、
公共事業だけでなく、数万からせいぜい数十万円レベルの給付金を併用した方が、
現実的な乗数効果は高くなると思うよ。