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>>780 続き
■米国と中国は相容れないという反対論もあった
ワシントンでは、超党派によるG2論への明確な反対論もあった。
ブッシュ前政権の国家安全保障会議アジア上級部長だったデニス・ワイルダー氏は2009年4月、以下のような
意見を発表した。
―「中国との関係は確かに重要だとはいえ、米中関係を『G2』と呼び、特別な2国関係と定義づければ、
日本やインドなどアジアの他の同盟国、友好国との関係を深刻に傷つけてしまう」
さらに外交評議会アジア研究部長のエリザベス・エコノミー氏が同じ時期に発表した「G2幻想」というタイトルの
長文の論文だった。その要旨は以下のようだった。
―「米国と中国の間には政治体制、価値観、統治方法などの基本的な相違があり、その相違をそのままに
関与や協議を進めても、不毛である」
―「米中両国は国家主権、個人の人権、軍事力行使、経済制裁の効用などを巡っても基本的な思考の相違があり、
世界がどうあるべきかを巡っても、考え方が異なる」
―「米中両国間の協力が不足しているとすれば、それは、それぞれの国の国内体制や価値観の差異、
さらには法の統治の有無のせいであり、接触が不足していることの結果ではない」
上記のような指摘は、まさに米中両国間の差異の根幹を突いていたと言えよう。