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原子力規制委員会は原発事故を引き起こす脅威の一つとして、クラゲの
大量発生を新たに位置づける方針を固めた。来年7月までに策定する新たな
安全基準に盛り込み、各電力会社に対策の検討を求めていく考えだ。
◇大量来襲で取水口に詰まり
クラゲが大量発生すると、原子炉冷却などに使う海水の取水口に詰まり、
十分な取水ができなくなる。関西電力大飯原発(福井県)では3号機が再稼働
した直後の7月8日、大量のクラゲが来襲。4号機の再稼働後の同月30日にも
押し寄せ、取水量を絞らざるをえなくなり、一時的に発電出力が低下した。
クラゲ発生のピークは夏で、電力需要の高まる時期だ。東京電力福島第1
原発事故は、電源機能が失われて原子炉を冷却できなくなったことが原因と
なった。規制委事務局の原子力規制庁は「たかがクラゲと軽んじられない」
と話す。
新たな安全基準は、規制委が外部の専門家を交えたチームを設置、海外の
基準と比較しながら検討を始めた。そこで、想定すべき脅威として従来の地震や
津波に加え、新たに火山や竜巻、テロなどと並んでクラゲの大量発生も協議
することにした。国際原子力機関(IAEA)は「生物学的事象」としてクラゲなどの
対策を求めている。
【毎日新聞】
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