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進行する日本の高齢化社会の解決策として、少子化対策や移民政策を挙げる人がいる。
だが、果たしてそれで本当に解決するのだろうか? 日本の行く末を識者とともに考える。
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今の赤ちゃんもあと20年もしたら成人し、いずれは働くようになる。だから、「高齢化対策には、
子供をたくさん産めばいい」と考える人も多い。今からでも少子化対策に力を入れれば、
人口減少は食い止められるのだろうか。
政策研究大学院大学名誉教授の松谷明彦氏は言う。
「難しいでしょう。少子化の原因は出生率ではなく、子供を産める女性の数の激変にあるからです。
出生率が現在のまま推移したとしても、生まれてくる赤ちゃんは、現在の110万人から2030年には
70万人ほどに減ってしまいます」
日本総合研究所調査部主席研究員の藻谷浩介氏も同意する。
「出産適齢期の女性の数は、これからの20年で少なくとも3割ほど減ってしまいます。そうなったとき、
いまと同じ110万人を維持するだけでも、出生率を1.3から1.8にまで押し上げなければなりません。
これがどういうことかというと、子供のいる家庭では3人兄弟がざら、という状況になります。結婚しない人や
子供がいない夫婦もいますからね。現状の出生者数の維持すら、これだけ難しいことなのです」
出生率ではなく、まず親の絶対数が問題だということか。
(>>2-10につづく)
▼週プレNEWS [2012年10月26日]
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▽写真=2010年の人口ピラミッド。もし団塊ジュニア世代による出産ラッシュがあったなら、15歳から下あたりが増えていたはず
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