12/10/23 14:43:44.92 ftK0ARgH0
>>365
わが国の生活保護に類似した制度は、
アメリカで「貧困家庭一時扶助」(Temprary Assistance for Needy Families)と呼ばれる。
独身で約8,000ドル(64万円)以下、夫婦で子供二人の家族なら
約16,000ドル(128万円)以下の年収なら申請出来る。
但し給付額は多くない。各州の財政状況によって異なるが、
3人家族で月額200ドルから1000ドル(1万6千円から8万円)くらいだ。
その上、週に30時間の職業訓練やボランティア活動が義務づけられている。
しかもこのTANFの受給は有期限で最長60ヵ月だ。5年たったら、ばっさり打ち切られる。
厳しいようだが、「福祉より自立」の精神が徹底しているのだ。
もちろんTANF以外にアメリカの福祉制度として有名なフードスタンプがある。
農務省が生活困窮者に配る、食料品だけ買える金券だ。
こちらは貧困である限り貰えるが、金額に換算すると、
3人家族でせいぜい月額200~300ドル(1万6千円~2万4千円)分くらいだ。
ま、一応食えると云う水準だ。また先進国で唯一、国民皆保険制度のないアメリカだが、
貧困者に対し無料で医療サービスを与えるメディケイドと云う制度がある。
ちなみにこうした生活保護制度を利用出来るのは、アメリカ国民だけだ。
在米外国人は永住権を持っていても適用外だ。
さらに永住権は10年毎に更新手続きが必要で、
仮に不正受給などの犯罪行為があれば、当局が権利を剥奪する。
滞在資格を失えば国外追放となり、本国に帰るしかない。
それなら在米外国人が困窮した場合はどうするのか。
頼りになるのが民間非営利団体(NPO)だ。
NPOの運営するホームレス支援センターが全米各地にあって、
シェルターと呼ぶ宿泊施設で食事提供や雇用支援、医療サービスの提供もしている。
ここなら国籍を問わず受け入れてもらえる。