12/10/22 11:28:51.99 D2G3iLDd0
「インターアクション・カウンシル」は、
国連安保理が水問題を最大の懸念事項として扱うべきだと提言している。
だが、「Gゼロ」の世界では、
水資源の解決のために国際協調が成立する可能性は著しく低くなってしまっている。
おそらく、食糧、エネルギー、そして水という、
地理的に不均一に存在する希小資源を巡るホッブス的な闘争が、
今後、次第に激しさを増やしていくであろう。冷静の終結やグローバル化によって、
しばらく忘れ去れていた地政学が、再び戻ってきたのである。
これは、2050年の世界ではなく、12年以降の世界の話である。
こうした中で、日本は食糧自給率が低く、穀物の大半をアメリカからの輸入に依存し、
エネルギー自給率はほぼゼロである中で原発を停止し、
十年以上に及ぶデフレ不況で民間投資が停滞しているにもかかわらず、
公共投資までも削減してインフラ整備を怠ってきたのである。
今からよほど大きな政策の転換でもしない限り、
40年後の日本が食糧とエネルギーの不足に苦しむであろうと予測することは、
それほど難しくはない。
繰り返しになるが、食糧問題やエネルギー問題にとって、
2050年というのは、すぐそこまで来ているのだ。(中野剛志(評論家))』