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再生医療の切り札として、様々な種類の細胞に変化が可能なiPS細胞(新型万能細胞)の実用化に向けた競争がこれから本格化しそうだ。
iPS細胞は、再生医療を始め多様な用途への利用が期待できるだけに、各国が研究開発にしのぎを削っている。
日本としても、政府が主導し、臨床応用への支援体制を早急に充実させる必要がある。
再生医療は、病気や事故で傷ついた臓器や組織を、新しい細胞で作り直す治療だ。
iPS細胞の作製に成功した山中伸弥・京都大教授のノーベル生理学・医学賞受賞が示すように、
日本は再生医療の基礎研究では世界のトップレベルにある。
文部科学省は、山中教授のiPS細胞研究の支援に、10年程度で総額200億~300億円の助成を行うことを決めた。
長期的な助成によって安定した研究環境を整えるのが目的だ。
こうした戦略的な政策を継続していくことが必要である。
(2012年10月12日01時44分 読売新聞)
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(続)