12/10/07 00:32:02.94 Yl/BhUCwO
「ある日突然、見知らぬ男から『アナタ織田信長にソックリですね、今まで彼が殺した人間に償いをして下さい』と言われる。
もちろん俺は突っぱねるさ、濡れ衣もいいところだ。だけどソイツは俺を殴り付けながら言うんだ『だってアナタは信長にソックリなんだから仕方ないんですよ』
メチャクチャな理屈だ、だけど逆らえない、相手は殺す勢いだ。そうして俺は信長に代わって、歴史の教科書片手に死者に詫びるんだ」
「枝さんて信長のクローンだったの?」
「たとえ話だろ」
「歴史上の人物の責任なんて取れるハズ無いんだよ」
「まあね」
「俺たちの立場もそれと変わりないってことさ」
「まわりくどいなぁ」
「うるせぇ」
「とにかく知識だけで身に覚えが無い」
「確かに釈然としないよね」
07年四季賞春 四季賞『囚われクローン』より引用