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★発信箱:日本の「右傾化」=布施広(論説室)
21日の米紙ワシントン・ポストが「日本の右傾化」を1面で報じている。与那国島への自衛隊配備計画や武器輸出三原則の緩和など、
日本は中国の勢力拡大に対して「徐々にだが重大な右転換」をしており、第二次大戦後ではかつてなく「対決的」だという。興味深い記事である。
ポスト紙といえば一昨年、当時の鳩山由紀夫首相は「ルーピー」(頭がおかしい)だという評価を紹介したコラムを思い出す。
「ユキオ、米国の盟友だろう? 米軍の核の傘の下で何十億ドルも節約しただろう?」と続く文章は少々不愉快だが、
知人の元ロサンゼルス・タイムズ記者は「米兵は日本のために死んでくれ、遺体袋は日本が用意する、といった同盟では、もう立ち行かない」と、
米側の不満を解説してくれた。
かといって、ペルシャ湾などで米軍と合同演習をすれば、今度は「右傾化」を警戒される。日本もつらい立場だが、
安全保障上の諸懸案を長年先送りしてきた結果でもあろう。胃散で胃がんは治せないように、未来志向だ互恵だと言うだけでは、
残念ながら中国の荒々しい動きは止められまい。止めるには日米の緊密な軍事協力が不可欠だ。
米上院外交委員会の公聴会(20日)でキャンベル国務次官補は「中国は琉球に対する日本の主権を公式に認めているか」と問われ、
一言「ノー」と答えた。中国にとって尖閣は膨張の一里塚であり、日本の領海に入る中国船は日本の覚悟を試しているのだろうか。困った隣人たちだ。
米国も日本の覚悟を見ていよう。命がけで領土を守る覚悟が日本人になければ我々が出る幕もない、と。覚悟は外交解決にも必要だ。
楽観を戒めた強靱(きょうじん)な外交でないと真の平和を築けないことが今回、はっきりした。平和への戦略と胆力を持つのは右傾化でも何でもあるまい。
毎日新聞 2012年09月27日 00時38分
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