12/09/18 18:37:17.19 scXH1qhDO
>>558の続き
■5.外貨準備高世界一は「世界一の金持ち」?
中国の外貨準備高が204兆円(2009年末)となり、日本の89兆円の2倍以上となった。
ここから「中国は世界一の金持ちになった」と言う見方が喧伝されている。
これも真実にほど遠い誇大妄想的な見方でしかない。
三橋氏は、「国家の金持ち度」を計る指標としては、対外純資産か、せめて対外資産の総額で比較しなければならない、と指摘する。
対外資産は、外国への投資も含めて、その国が海外で所有している資産の総額であり、外貨準備高はその一部に過ぎない。
対外資産で見ると、日本の対外資産は562兆円で、中国の294兆円の2倍近い。
外貨は少ないが、アメリカや欧州などに投資している額が大きい。
純資産とは、その国が海外でもっている資産の総額から、他国が国内に持っている資産を引いた額である。
これがプラスだと、外部に貸したり、出資したりしている額の方が多い金持ちである、ということになる。
この純資産で見ると、日本は249兆円で、中国の129兆円のやはり2倍近い。
日本の純資産は20年近く世界一を続けている。逆に中国は外貨準備高は204兆円もあるのに、
純資産が129兆円ということは、その差額、75兆円は海外から投資を受けた分ということになる。
そもそも外貨準備高は多ければ良いというものではない。町内の会社間での売り買いで考えれば、
チャイナ株式会社は一方的に売ってばかりいて、現金を貯め込んでいるが、町内には、その分赤字で困っている企業がある。
こういうアンバランスがあっては、狭い町内でうまくやっていけるはずがない。
「日の本株式会社」は現金残高はそこそこだが、資産のかなりの部分を、他社への貸し付けや出資に使っている。
言わば、「日の本株式会社」は資産家だが、他商店との売り買いのバランスをとり、貸し付けや出資でよく他社を助けている。
「チャイナ株式会社」が売るばかりで現金を貯め込む守銭奴であるのに対し、
「日の本株式会社」は町内で面倒見の良い長者といった存在である。