12/09/04 22:08:52.48 0RcYVx1K0
シャープのオンリーワン経営・・・集中と選択の「和」の経営戦略 2005年12月08日
C&Cユーザーフォーラムで、シャープ町田勝彦社長の講演「シャープのオンリーワン経営」を聴講した。
多少ニュアンスは違うが、キヤノンの御手洗冨士夫社長の経営哲学と同じ日本の経営に対する確乎たる信頼と日本の歴史と伝統が育む文化力に対する確信に満ちた戦略経営について熱っぽく語った。
シャープは、社名にもなったシャープペンシルやベルトのバックルを創作した早川徳次氏が創業した技術オリエンテッドな会社で、
今や液晶テレビAQUOSで市場NO.1の優良企業。町田社長は、付加価値の付いた亀山ブランドの大型液晶テレビの創出等オンリーワン経営戦略について、その経営哲学を交えて講演したのである。
社長に就任したのは、1998年で日本経済最悪の時期だったが、最大の試練は、「選択と集中」戦略で、コア事業として、液晶を取るかICを取るかの決断であったと言う。
当時、IC部門に会社の比重がかかっていて優秀な社員も多くそれなりの成績を上げていたが、液晶部門は、設備投資の40%以上を占めながら全社の赤字の48%を出すなどお荷物ではあったが、将来を見越して液晶に集中することに決めたと言う。
非常に重要なもう一つの戦略は、「日本でのものづくりにこだわる」と言うこと。
一時期、日本の製造業が海外にシフトして空洞化したことがあったが、日本の生産技術の停滞と流出、中国等の台頭に脅威を感じて、製造業の国内回帰を図り「日本でモノづくりを極めたい」と考えた。
液晶パネルは、自動車や複写機の様に、中国等で製造可能な組み合わせ(モジュラー)製品ではない摺り合わせ(インテグラル)製品なので、日本人の得意な分野であり差別化してオンリーワンの時期を長引かせられると言う。