12/09/03 10:35:11.14 ssDHY7wK0
(1) 統一教会(正式名称は世界基督教統一神霊協会)の文鮮明教祖が9月3日に92歳で亡くなった。私は四半世紀を超えて統一教会と闘ってきた。
拉致問題解決に取り組むひとりとして、文鮮明氏が朝鮮戦争の動乱をきっかけに北朝鮮から韓国に移動し、そこで宗教団体を設立、反共産主義の立場から行動しつつ、
生地(平安北道定州)に郷愁を覚えていたことに、南北朝鮮に生きる人たちの歴史の重みを感じている。
(2) 1954年に韓国で設立された統一教会は「混淫教」の流れをくみ、当初からスキャンダルにまみれていた。教祖の女性問題などが社会問題となったからである。
密入国した信者が日本で布教をはじめ教団が設立されたのは1959年。東京都の認証をえて宗教法人となったのは1964年。そのころから強引な布教とマインドコントロ
ールで社会問題となっていく。「親泣かせの原理運動」と報じられたのは1965年である。
(3) 60年代は親子問題として、70年代は早稲田大学、青山学院大学など全国の学園問題として、80年代は霊感商法として社会問題となり、90年代にはタレントなど
の合同結婚式参加をきっかけとして霊感商法、珍味売り、花売りなど「すべて」の行動の問題点が社会に明らかとなっていった。その起動力は文鮮明教祖のカリスマ性に
あった。日本の信者に大きな傷跡をつけるきっかけは1975年に文鮮明教祖から発せられた送金命令である。統一教会幹部の証言によると、それからの10年間に毎月
20億円、合計2000億円が教祖のもとに届けられた。「先祖の因縁」話などを利用した霊感商法など詐欺的行為による。警視庁の厳正捜査により、いまは公然と行うこと
はできないが、長年にわたって獲得したノウハウがあり、いつ再開するかは予断を許さない。ちなみに被害相談額は2001年までの25年間に1100億円を超えている。
統一教会の文鮮明教祖死去にあたって
有田芳生
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