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★尖閣問題、日本はもう日米同盟に頼れない
日米の安全保障同盟は、尖閣諸島をめぐる日中の危険な論争に、1つの力学的要素となってきただろうか。また今後、この問題を解決もしくは対処していくうえで力学要素となるだろうか。状況を注視していれば、いずれの問いの答えも「否」であることは明白だ。
だが日米が両国関係の土台としてきた前提が崩れていること、さらには米国が支配するアジアの安全保障体制(ワシントンDCの戦略国際問題研究センター=CSISが発表したアーミテージ・ナイ報告書『日米同盟:アジアの安定を強化する』の核心)そのものが妥当
性を失っていることを考慮すれば、「日米同盟が尖閣問題の力学要素でないとすれば、なぜそうなのか」と問い直す必要がある。
(中略)
アジアはすでに新たな時代に入ったのだ。米中日3カ国は極めて重要な、そして避けては通れない選択に直面している。2つの大国の狭間に置かれた日本にとり、進むべき道は両国に対して中立な立場をとることなのかもしれない。
by Stephen Harner (Contributor)
<スティーブン・ハーナー氏は米国務省出身。外交官、米金融機関駐在員として12年以上の在日勤務経験、それ以上の在中勤務経験がある。現在は香港本拠のコンサルティング会社を東京に住みながら経営>
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