12/08/12 09:10:05.35 HOgWXX630
宮台真司
人々が「腰抜け」といった言葉に反応して「勇ましさ」競争をするのは、
『自由からの逃走』のフロムによれば、社会の過剰流動性に由来する「社会的不安」のなせるわざです。
過剰流動性に取り残されがちな年長者や、若年層の都市的弱者が、ウヨ論壇的なものに吸引されて、
「腰抜け」という言葉に反応し、たかだか『正論』上や2ちゃん上で「勇ましさ」競争をする背景も、
エーリッヒ・フロムのこの図式で記述できるように思います。
右翼の本質は反政府。超越(神・国家)への依存を批判する初期ギリシアの主意主義が出発点だからです。
旧枢軸国の屈折は、旧連合国に追いつくべく動員を行う際、急な都市化と共同体空洞化でアノミー化した
魂の受皿として、崇高な国家を持ち出したからです。
共同体と国家の相克が旧枢軸国でだけ消去された。結果、「共同体に貫かれるがゆえにあらゆる理不尽に
かかわらず前進する存在」を愛でる右が、「自分こそが愛国者だと優等生競争をする存在」を愛でる「エセ右」に頽落した。
枢軸国的な病理でネトウヨ的です。