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同じ東大でも、並みの学部ではなく、理Ⅲ(医学部に進学できる)ならどうか。こちらは、年間90人の合格者枠だ。
それでも、4年間あれば360人。つまり、生まれたての子供をオリンピック選手に育てようと思うことは、
その子を勉強させて東大の医学部に入れようとすることと同じくらい難しく大変なことだと考えるべきだろう。
オリンピック選手の希少価値にイメージが近いのは、プロ野球の一軍選手だ。
各球団28人の一軍登録枠で、12球団あるから、現存が336人とオリンピックに派遣される選手数に近い。
この場合も比較には、競技人口の規模が問題になるが、細かい話を抜きにすると、オリンピックに出ることは、
プロ野球の一軍選手になることと同じくらい大変だと思うべきだろう。
ちなみに、プロ野球選手の平均選手寿命は9年といわれている。336人を9年で割って、一年間に一軍の座を得る人数は37人
(端数切り捨て)と計算できる。プロ野球の一軍選手は、一年に90人いる東大理Ⅲ合格者に対しても3倍近い希少価値がある。
受験競争の頂点である東大理Ⅲにももう少し敬意を払おうか。入試センター試験の年間志願者数はざっと55万人だ(うち現役は44万人)。
これに対して、高野連に登録されている高校の野球部員数は約16万7千人だ(2011年度)。
目指す人の母数には3倍くらい開きがあるから、東大理Ⅲは、受験生人口内では、
野球少年から見たプロ野球の一軍選手並みの「勝ち組」と言うこともできよう。
どちらもご立派。ちなみに受験生から「東大出」になることは、野球少年が「甲子園経験者」になるのと同じくらいの競争率になる。
こちらは、割合、ありふれている。
さて、オリンピック選手にも、プロ野球選手にも、多大な希少価値があることは分かった。では、希少価値のあるアスリートになった場合、
どのくらいの経済価値があるのか。経済価値が分かりやすいのは、やはりプロ野球選手だ。
プロ野球選手は、731人の登録選手(除く外国人枠選手)がいて(一軍だけではない)、
2012年の平均年俸は3,816万円だ。「平均」は高年俸選手に引っ張られて高めに寄るので、
中央値(365~366番目の選手の年俸)を見ると1,400万円だ。