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無残にも打ち砕かれた巨大防潮堤。そのそばで漁師の男性が指さしながらつぶやいた。
「みんな、これを信頼し切っていたからね。でも、津波は防潮堤の倍ぐらいの高さだった」。
男性は自宅も親戚も失い、家族と仮設住宅に住む。自宅があったこの場所に毎日のように
足を運んでいるという。
先月中旬、32年ぶりに岩手県宮古市田老地区(平成17年までは田老町)を訪ねた。
総延長2433メートル、高さ10メートル。「万里の長城」と住民が呼んでいた
日本最大級の防潮堤がある場所だ。あの「3・11」の大津波は一瞬にしてこの防潮堤を
乗り越え、180人の死者と44人の行方不明者を出した。
人口約4400人。ここでは2度にわたる津波被害の悲惨な歴史の教訓を生かし、
平成15年に「津波防災の町」を宣言。「津波とともに生きるのだ」という
強いメッセージを打ち出した。その象徴として、3度にわたる工事の末、「X型」の
二重の大防潮堤を建設した。要塞を思わせるような圧倒的な姿。世界の津波研究者は注目し、
国内外から多くの視察団が訪れた。住民たちにとっても、これ以上ない自慢の防潮堤だった。
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