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・滋賀県大津市で起きたいじめが原因とみられる中2男子生徒の自殺問題。県警が本格捜査に
乗り出すなど異例の展開をみせるなか、インターネットの世界では、ユーザーらが匿名の掲示板に
いじめの加害者とされる生徒の名前や写真、その親に関する個人情報を次々書き込み、異様な
状況が続いている。止まらぬ暴露の連鎖に専門家は「ネット上のリンチ」と批判している。
ハチやカエルの死骸を食べさせられ、トイレでボコボコ。階段から飛び降りる「自殺の練習」に
「葬式ごっこ」も強いられた…。昨年10月、男子生徒が大津市内の自宅マンションから飛び降り
自殺した。その直後、通っていた市立中学校で実施された生徒へのアンケートで、同級生3人から
受けていたとされる、いじめの実態が浮かび上がった。
今年7月になって、むごい仕打ちの一端がおおやけになったのをきっかけに、同4日、ネットの
匿名掲示板「2ちゃんねる」のなかに『中2自殺 生前に自殺練習強要』というタイトルでスレッドが立つ。
以後、書き込みは爆発的に増え、12日夕でその数、15万7000件を突破。他の関連スレッドを
含めるとこの数十倍はあるとみられる。
ユーザーたちの関心は、いじめた生徒は誰かに始まり、実名と顔写真、住所に電話番号。
親の名や勤務先、さらに担任に関するものなど、ありとあらゆる情報に及び、「加害者のクソ餓鬼と
クソ親はすぐ死ね」など脅迫めいた文句も目立つ。
興味と好奇心、それに悪乗りするユーザーたち。まさに無法地帯といった様相だ。
『2ちゃんねる宣言』(文芸春秋)の著者でITジャーナリストの井上トシユキ氏は、プライバシーが
守られないこの状況について、「(ネットユーザーは)初めのうちは義憤であったり正義感などで
動いたのだろうが、いつしか情報を暴いて加害者を攻撃することが目的になっている」と指摘。
(>>2-10につづく)
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