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AKBに対する不快感の根源はつまるところ「未知のもの」に遭遇した誰もが感じる
一種の恐怖感に由来するのだろう。
かつて、美空ひばりがデビューしたとき、詩人のサトウハチローが新聞紙上で
「化け物、気持ち悪い」と批判したが、そこまで過剰に拒否しなければ魅入られて
しまうことを無意識のうちに恐れていたのかもしれない。
不道徳だがAKBの魅力の一つに一種の「残酷ショー」の側面があると思う。
かつて美空ひばりが「越後獅子の唄」の歌詞に”今日も今日とて親方さんに
芸がまずいと叱られて 撥でぶたれて空見上げれば 泣いているよな昼の月”と
歌ったがそういった日本の芸能の残酷な一面が日本人の琴線に触れてしまうのだろう。
そういった「残酷ショー」は同時に快感を引き寄せる効果を持つ。
「シンデレラ」はシンデレラストーリーより継母や義姉の虐待のシーンの方が
多くの人にとって印象的だと思う。(違ったらゴメンナサイ)
AKBにとってメンバー達の人気の差を露わにしてしまう総選挙や過酷なスケジュール、
大量の不人気メンの末路、スキャンダル、ゴシップは同時に大衆の快感を補強する
意味を持っている。
そこでアンチの方はAKBを潰したいのならこういった「不快感から生じる快感」という
構造を破壊するか再構築しなければならない。
「正しい、正しくない」といったモラルから攻めれば、知らないうちに理性の泥沼に
はまってしまうだろう。
結局のところ、大衆は「正しい芸能」なんて求めてないのだ。
そうしなければかつて秋元康が言っていた「アンチは無料の営業マン」以上の
役割を担うことはますます難しくなるであろう。