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(>>1の続き)
「45歳以上の方は妊娠率が非常に低く、たとえ妊娠しても流産することも多く、治療が功を奏する確率が低いのです。
また、子育てという局面を考えても、母乳で育てられる人は減り、体力的にも非常に厳しくなる傾向がある。
こうしたことから、高齢出産は妊娠・出産・育児それぞれで問題を抱えていると言わざるを得ない」
根津医師は、高齢出産の最大のリスクとして、本人の健康状態を挙げる。
「年を取れば、当然若い頃に比べて肉体的に様々な問題が出てきます。
糖尿病や高血圧、動脈硬化などの傾向がある人が妊娠すれば、どうしてもトラブルが起きやすくなる。
具体的には動脈硬化が原因で、妊娠中に脳内出血や脳血栓、妊娠性高血圧症
(いわゆる妊娠中毒症)を起こしたり、また加齢で産道が硬くなって難産になることも多い」
晩婚化、そして高齢出産増加の原因は、日常生活にも潜んでいる。生殖心理カンウンセリング研究所所長の菊田映美氏によれば、
共働き夫婦のコミュニケーション不全が高齢出産に影響しているという。
「夫婦共働きでキャリアを積んでいる女性の場合、ついつい子作りより仕事を優先してしまうんですね。
年齢とともに母体も卵子も老化することはわかっていても、それを口にすれば、仕事優先の自分の責任ということになるので、なかなか夫に言い出せない。
あるいは、特に知識のないまま仕事に打ち込んでしまう。私のところにも『卵子の老化のことをもっと早く知っていたら、
夫婦間で話し合っていたのに』と相談してくる女性はたくさんいます。
結局、夫と日頃のコミュニケーションがうまく取れていないのです。結婚以来ずっと〝なあなあ〟で、
正面からの話し合いを避けてきた。その結果、カウンセリングを受けたときには、もう高齢出産のリスクを冒すほかない年齢になってしまっているんです」
高齢出産に臨む女性に、妊娠・出産についての知識が不足しているという点については、産婦人科医の宋美玄氏も同意する。
「40歳以上の女性には、いろいろなリスクを考えて怖がってしまい、結局妊娠なんてしないほうがいい、と諦めてしまう人と、
40歳になっても『まだ、大丈夫だわ』とのんびり構えている人がいます。
(続く)