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27日午後も国立代々木競技場第1体育館(東京都渋谷区)で続いた東京電力の株主総会。延べ31人から質問や意見が相次ぎ、
福島第1原発事故の避難者も発言した。5時間半に及んだ総会は昨年(6時間9分)に次ぐ2番目のロングラン。
だが、最後は時折怒号も飛び交う中、議長の勝俣恒久会長の仕切りで、
柏崎刈羽原発の廃炉など株主提案全10本が数分で否決され、株主は不満の声を漏らした。
「寄り添うと言うなら、福島に本社を移したらどうでしょうか」--。原発事故で福島県田村市から金沢市に避難している浅田正文さん(71)はこう訴えた。
今年は黙っているつもりでいたが、通り一遍の答弁を繰り返す役員たちの姿が我慢ならなかったという。
昨年6月28日の東電株主総会。浅田さんは脱原発を求める議案の趣旨説明に立った。
「やるせない、無念、悔しい、どんなに言葉を並べても言い尽くせません。このような経験は私たちだけで十分です」。
静まり返る会場。最後に折り紙のバラを壇上の勝俣恒久会長と清水正孝社長(当時)に渡した。福島復興支援のイベントで買ったものだった。
7月中旬、避難先に勝俣会長と清水氏の後任、西沢俊夫社長の自筆署名が入った手紙が届いた。
そこには「頂戴したお花に込められた思いを真摯(しんし)に受け止め、一日も早くご帰宅できるよう、
事態の収束に向けて全力を尽くす所存です」とあった。
毎日新聞 6月27日(水)21時39分配信
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(続)