12/06/22 19:49:33.62 0
8ミリフィルムが消えつつある。
富士フイルム(本社・東京都港区)が3月に最後の出荷を終え、現像も来年9月末で打ち切るため。愛好家に知られた
上映会も今月で幕を下ろす。8ミリフィルムから映像の世界に入った映画作家、河瀬直美さんは「画質は人の記憶と
同じようにざらついて深い。だから記憶の再現ができた。作家としてはデジタル技術を受け入れざるを得ないが、
フィルムの手法を忘れないでいたい」。
8ミリフィルムは1932年、米国で開発された。富士フイルムが65年、フィルム装填(そうてん)が簡単な「シングル?8」を
発売しホームムービー時代が到来。60?70年代はアマチュア映像メディアの花形だった。
扇千景さんの「私にも写せます」のテレビCMが人気を博し、大林宣彦さんら8ミリ作品から劇場映画に進出する名監督も
生んだ。しかし80年代半ばから家庭用ビデオが普及、衰退した。
現在、8ミリ用カメラや映写機は中古流通があるが、新たな撮影は難しくなる。最後の上映会「パーソナルフォーカス」は
全国からアート作品や身辺記録など46本を集め23、24日に京都市中京区の「ギャラリー9」で。
世話人の櫻井篤史さん(55)は「ピンぼけや手ぶれも失敗とは言い切れないのが8ミリ。まだまだ表現の可能性があり、惜しい。
若い世代に続いてほしい」。
細々と、その道は残る。東京都墨田区の8ミリフィルムや機材専門店「レトロエンタープライズ」が、ドイツと共同で
オリジナルの8ミリフィルムを製造販売中。シングル?8と規格が異なり海外に残る「スーパー8」も扱い、現像も請け負う。
神山隆彦社長(47)は「1本で約3分しか撮れず、現像まで結果が分からない一発勝負。プロアマ問わず真剣味が増し、
優れた作品が生まれやすい」と話す。
画像
URLリンク(mainichi.jp)
ソース
URLリンク(mainichi.jp)