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論点(2)医学的リスク 調査必要 …愛育病院院長・中林正雄氏
URLリンク(www.yomidr.yomiuri.co.jp)
卵子提供による国内での出産の実態を調べた読売新聞の調査は、その多くが高齢や、双子や三つ子の多胎であり、
妊娠・出産で異常が起きやすい「ハイリスク妊婦」であることを明らかにした点で意義がある。
また、他人の卵子であること自身が、妊娠、出産の危険性を高めることは、提供を受ける女性にも、医療現場でも、あまり知られていない。
卵子も精子も他人のものなので、妊娠が成立する段階で排除しようとする免疫の働きが強くなり、母子ともに危険が及ぶ
妊娠高血圧症候群や胎盤の異常などを起こしやすくなる、と考えられている。
卵子提供の是非を議論する際には、倫理的な問題に加え、医学的な危険性がどの程度あるかも考慮しなければいけない。
しかるべき学会や研究班で、卵子提供による国内の出産事例を集積し、自分の卵子による出産と比べ、どのような異常がどの程度高まるのかを、明らかにすることが求められる。
海外で卵子提供を受けた妊婦を受け入れて苦慮する各施設の対応を決めるためにも、実態調査を早急に行うべきだ。
多施設で症例を集積し、医学的に何が適切かの検討が必要だ。
愛育病院(東京・港区)では、こうした卵子提供を受けた妊婦の受診が目立ち始めた3年ほど前、施設として、どう対応するかを話し合った。
国内で通常の不妊治療を受けて妊娠した場合は、受精卵を何個戻したかなどが書かれた、施設からの紹介状(診療情報提供書)がある。
一方、海外で卵子提供を受けた場合は、紹介状がなく、どのような治療をしたか、わからないことが多い。妊婦自身に危険性の自覚がなかったり、
卵子提供の事実を隠したり、といった問題もある。