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民主、自民、公明が「社会保障と税の一体改革」と銘打ちながら、内実は消費増税率を10%まで引き上げる増税法案で合意し、
21日に採決する情勢だ。筆者はこれまで少数派ながら、多くの媒体で「デフレ下の消費増税は国を滅ぼす」と論じてきた。
手応えは十分あり、各種世論調査も以前とは違って「今は増税すべきではない」という声が多数を占めるようになった。
が、政治のほうはまるで魔物に魅入られたようだ。(フジサンケイビジネスアイ)
メディアの多数派もそうで、大手紙の論説委員の大半は消費増税すれば、日本はギリシャ化を免れると固く信じている。
いわゆる社説というものは、いったん展開してしまうと、その線上からブレてはいけない、というのが決まりになっている。
企業の場合、主力製品の性能や評判が悪いとなると、さっさと取り下げるか、設計を変更しないと生き残れないのだが、
新聞社というのは航路を間違えてもそのまま突き進む体質があると、認めざるを得ない。
「3党合意」成立を受け、「首相は消費増税の実現へひるむな」と叱咤した日本経済新聞の6月16日付社説はその典型例である。
日経に限らず、メディア界では何でも増税の路線がまかり通る。増税法案を成立させなかったら、日本国債は信用を失墜し、
ギリシャのそれみたいに投げ売られるだろうという財務官僚の恫喝(どうかつ)に屈したからだ。
もし、そう恐れるなら、国債の焦げ付きリスクを表すCDS(クレジット・デフォルト・スワップ)市場を見ればよい。
増税法案が成立しようとしまいと、CDSは日本国債は財政優等国ドイツよりもリスクが少ないと判定している。
米欧の投資家にとって日本の消費増税は円高デフレの持続に伴う日本国債の金融資産価値上昇を確実にする意味がある。(>>2-3へ続く)
産経新聞 2012.6.21 10:51
URLリンク(sankei.jp.msn.com)
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