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・未曾有の被害をもたらした昨年の東日本大震災と、併せて起こった福島第一原子力発電所事故。
天災と放射能への恐怖が高まるなか、社会不安をネタに人やカネを集めているのが、カルト教団だ。
人々の不安を煽りながら布教活動を行い、新たな信者獲得に乗り出している。
その一つが、学生を狙うカルト宗教の勧誘だ。学生を狙う勧誘は以前からあったが、震災以降、
これが活発化しているのだ。なかでも、多発しているのが被災地ボランティア報告会に信者が
紛れ込み、学生を勧誘する手口。西日本の大学に通う女子学生のAさんも韓国系カルト団体の
勧誘を受けた一人だ。
「報告会の会場で、女子学生から“私たちのボランティア活動に興味はないか?”と声を
掛けられました。純粋なボランティアだと思ってメアドを交換。後日呼び出されたら、
“実は私たちは聖書の勉強をしている”と言われた。しかも、連れて行かれたのは
マンションの一室で、普通のキリスト教とは少し違いました」(Aさん)
不審に感じたAさんは知人に相談。ネット上で批判されているカルト団体と同じ勧誘手口だと
気づき、その後のメール勧誘を無視し続け、事なきを得たという。
こうした“ステルス布教”で学生を騙す手口は枚挙に暇がない。
「教団によっては新年度が始まる直前の3月に、大学周辺のアパートの空き部屋をチェックし、
新入生が入居するのを待ち構えています。そして戸別訪問し、大学生に学生生活に役立つ
情報を提供するサークルなどと称して仲良くなり、親しくなってから宗教勧誘をする。
接触してから正体を明かすまで、場合によっては2~3か月かけるケースもあります」(元信者)
また、震災を利用した強引な勧誘も横行している。高校卒業以来、ほとんど連絡がなかった
友人から呼び出され、勧誘を受けたのは都内の私立大学に通うBさんだ。(>>2-10につづく)
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