12/06/17 01:26:13.61 jevuofm50
>>10
↓これか
あるリンゴ農家で豊作の為リンゴが余ったのだが、農協に買い叩かれては損だと思い
その農家の主人は トラックに余ったリンゴを積んで行商に出た。
たまに街中でトラックを屋台みたいにして売っているあれだ。
何県かを跨いで売り歩いた後、とある街に入った。その街に潜む恐怖も知らずに・・・
彼は
いつも通りトラックを路駐して弁当を買いに離れた。
いつも通りトラックにリンゴをつんだまま
いつも通り試食OKの看板をだしたまま
5分ほどしてトラックの方に戻ってくると人だかりができている。
何だ?と思ってトラックに近づくとおばちゃんやおっさん達が試食用に用意した切り分けたリンゴが 乗った皿をひっくり返しながら
「試食や試食、試食用やからな」と自分の買い物袋に売り物のリンゴを どんどん入れていっている。
さらに私のトラックの上には見たことの無い人が立って大声で
「一人2個や、2個までやで!」と叫んでいる。
最初何が起こったか理解できなかったが我に返って止めようとすると
「なんやおっさんジャマすんなや、2個までやで」と言われる。
集団心理なのか、声を張り上げても聞いてもらえない。
やむをえずトラックを動かし始めると「待てー!」「ドロボー!」
「そのりんごはうちの物やー」と 訳のわからない事を言いながら追いかけてくる。
商店街の道は細くトラックはスピードが出せない為、 私は徐々に追い詰められた。
奇声をあげて追いかけてくる群集は全く諦める気配が無い・・・
もし、捕まったら何をされるか分からないと思い、私はトラックを止めて荷台から
泣く泣く 売り物のりんご6ケース分を路上にばら撒きながら「これで勘弁してください」と迫ってくる 群衆に向かって叫びトラックを再発進させた。
そのまま走ってなんとか群集を振りほどいて後ろを見ると そこにはバラ撒かれたリンゴを
奪い合う狂気の集団が見えました。