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兵庫県篠山市味間奥と丹波市山南町阿草の境に置かれ、地域の人たちに親しまれていた
地蔵が3月下旬、こつぜんと姿を消した。世話をしていた住民は「代わりのきかない大切な
お地蔵さん。元の場所に返してほしい」と訴え、篠山署も窃盗容疑で捜査している。
消えた地蔵は、近くに住む畜産業田中潤平さん(篠山市味間奥)が約15年前から世話を
している。高さ約40センチの石造りで、少なくとも30年前からあったという。
田中さんは週2、3回は訪れ、水を換えたり線香を上げたりし、孫の入学式や肥育している
牛の品評会など節目の時にはお参りを欠かさなかった。「お地蔵さんのおかげで仕事も順調、
幸せな生活を送ってきた」と田中さん。また、近所の住民や通りがかりの人が手を合わせる
姿も見られ、地蔵盆は地域の人でにぎわうなど親しまれてきた。
地蔵がなくなったのは3月21~23日。お参りに訪れた田中さんが発見した。数日間周囲の
林や河原をくまなく探したが見つからなかった。新しい地蔵を購入することも考えたが、
「いままでのお地蔵さんとの付き合いがある。簡単に新しいお地蔵さんを迎えられない」と
1年間は帰りを待とうと決めた。
現在、地蔵があったほこらには「お地蔵さまが盗難に遭い、留守になっています」と書かれた
張り紙がされている。田中さんは「地蔵を見つけた人は連絡してほしい」と話している。
県内では2011年に加古川市で地蔵が盗まれる事件があったほか、00年には豊岡市で地蔵を
盗んで逮捕された容疑者が「さい銭を盗もうとしたが現金がなく、腹が立って地蔵を盗んだ」
と供述している。
[神戸新聞](2012/06/14 09:15)
URLリンク(www.kobe-np.co.jp)
地蔵がいなくなったほこらをみつめ、帰りを待ちわびる田中潤平さん=丹波市山南町阿草
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