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スレリンク(eco板)
「○○の経済効果」のウソを暴こう
門倉貴史著『本当は嘘つきな統計数字』
経済効果の試算では個々の家庭の予算制約というものが全く考慮されていない。
お土産代や宿泊費・交通費といったイベント関連の消費が増えたとしても、各家庭の収入そのものが増えていない場合には
必ずイベント関連で散財した分を取り戻すため、ほかの消費を抑制するという流れが起こる。
だとすれば、部分ではなく全体としてみた場合の消費額はほとんど変わらず、イベント開催による追加的な消費は、
ほかの分野で消費が抑制されることによって、マクロの集計量では発生していないということになるだろう。
すると、もともと過大推計となっている追加的な消費をもとに計算した経済波及効果も過大となり、
結局、経済効果全体の数字が実態よりも大きめに現れることになる。
もし、何らかのイベントが開催されるたびに、それなりの経済効果が期待できるのなら、
景気の悪いときにイベントの開催数をどんどん増やせば、消費者心理は好転し、
家計の財布のひもが緩むので景気はまたたくまに回復するという話になる。
しかし、現実にはイベントの効果が景気を左右したことは一度もない。
100円のパンを買ったので、100円のおにぎりが買えなくなったとすると、
おにぎり屋、精米業者、農家が生産できたはずの金額が減るから、
マイナスの生産誘発効果が生じるはず。
でも、「○○の経済効果は○○億円」と言う場合には無視されている。