12/05/28 02:37:18.18 0
付加価値の高い鋼材の生産技術が盗まれたとして、新日本製鉄が韓国の鉄鋼大手、ポスコと同社日本法人、
新日鉄元社員などを提訴した。昭和40年代に開発し、門外不出としてきた技術だけに、新日鉄の怒りは強い。
ポスコに対し、1千億円の損害賠償などを求めている。ポスコは争う構えだが、敗訴すれば高収益な同事業分野
からの撤退は避けられない。産業スパイの代償の大きさを知らしめる裁判となるか。
「やはりそうだったのか」
韓国内でポスコが起こした裁判での証言の一つから、ある新日鉄幹部は、それまでのポスコへの疑念が、
明確な不正だと確信。昨年末、証拠保全手続きを申し立て、裁判所が元社員の保有していた“動かぬ証拠”を押さえた。
新日鉄は、「時効の懸念もあり、早期に提訴が必要」(幹部)と判断。4月に不正競争防止法(営業秘密の不正取得行為)
違反で、ポスコなどを東京地裁に提訴した。日本企業が、不正な技術流出で外国企業を訴える事例としては最大規模だ。
訴訟対象の「方向性電磁鋼板」は、新日鉄の八幡と広畑の両製鉄所だけで製造されている。
工場勤務の長かった幹部でも、「生産工程は見たことがない」という秘中の秘の技術だ。
変圧器などに用いられる特殊な鋼板で、電圧変更時のロスなど従来製品の課題をことごとく解消。
鉄の結晶がきれいに整列する様子から、業界では「鉄の芸術品」とも呼ばれている。
もともとは米国の技術だったが、昭和43年に新日鉄の開発チームが性能を飛躍的に高める製造技術を確立。
以降、同社は方向性磁性鋼板のトップメーカーとなり、多大な利益を得ている。
しかし、平成16年ごろからその地位を脅かすライバルが現れた。ポスコだ。ポスコは以前から類似の鋼材を手がけていたが、
「急激に品質がよくなった」(新日鉄幹部)。価格も安く、次々に顧客をつかんでいった。シェア約3割の新日鉄に対し、
ポスコも2割程度と一気に差を縮めた。>>2へ続く
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