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東京都江戸川区の都立葛西臨海水族園から3月に逃げ出したフンボルトペンギンが、東京湾で元気に
泳ぐ姿が相次いで目撃されている。江戸前の魚が気に入ったのか、湾外に出る様子はない。「東京湾は
ペンギンの生息に適している」(専門家)といい、“長期滞在”する可能性もある。
「潮風公園沖でペンギンが泳いでいる」。今月7日午前8時50分頃、通報を受けた東京海上保安部が
巡視艇と特殊救難艇で急行すると、右の翼に識別用の黄色のリングを付けたペンギンが悠々と泳いでいた。
職員がゴムボートで近づいたが、動きが素早くて捕まえられず、約1時間後に見失った。翌8日には
約3キロ離れた晴海沖、12日にはレインボーブリッジ脇でも目撃された。
ペンギンは昨年1月に同水族園で生まれた。体長は成鳥並みの60~70センチだが、まだ幼鳥で
性別も不明。名前はなく「337番」という識別番号で呼ばれていた。
今年3月3日夕、旧江戸川河口付近を泳ぐ姿を近くの鳥類園職員が目撃し、脱走が発覚。屋外の
展示施設の岩山をよじ登り、二重フェンスの隙間をくぐり抜けたとみられる。その直後に荒川下流で
目撃されて以降、目撃情報は約30件に上る。徐々に西へ移動しているが、湾外に出る様子はない。
同水族園では過去に2度、ペンギンが脱走を図ったが、どちらも近くの茂みで見つかっている。
海にたどり着いたのは今回が初めてで、坂本和弘副園長は「新しいコロニー(集団繁殖地)を求めて移動
する習性が出たのかも」と推測する。
一方、湾外に出ない理由について、NGO「ペンギン会議」の上田一生
かずおき
研究員は「ペンギンには帰巣本能があり、誕生場所の水族園から離れられないのでは」と話す。
南アフリカでは、ケープペンギンを約800キロ離れた海に放したところ、元の生息域に泳いで戻った
例もあるという。
東京湾には、アユの幼魚やハゼなどペンギンの好物が豊富。波も穏やかで、上田研究員は「ペンギンの
生息に適している」という。
▽読売新聞
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