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終盤国会の主戦場となる衆院社会保障と税の一体改革特別委員会の自民党筆頭理事に
谷垣禎一総裁が「三顧の礼」で迎えたのが伊吹文明元幹事長（７４）。
消費増税法案の命運を握る「最高指揮官」として張り切るが、
「目下」とみなした民主党筆頭理事との協議を拒むなど「大物」の奔放な振る舞いに与野党が困惑。
法案賛成と引き換えに衆院解散・総選挙を確約させる「話し合い解散」も視野に置く自民党内では、
微妙な駆け引きの中で「制御不能」に陥る懸念もささやかれ始めた。【犬飼直幸、坂口裕彦】
「この委員会については、私が幹事長であり国対委員長になる」
伊吹氏は７日、石原伸晃幹事長や岸田文雄国対委員長らとの党内打ち合わせで宣言。
石原氏らは頭を下げ「分かりました」と言うほかなかった。
８日には特別委メンバーの前線本部として国会内の幹事長室を「占拠」することも表明。
１６日からは特別委で野田佳彦首相が入った総括質疑が始まるが、岸田氏が民主党側に
３日間の日程を要求していたにもかかわらず、４日間に増やすよう指示する「ちゃぶ台返し」に出て、
党執行部も苦笑い。９日、谷垣氏も含めた党本部での協議後、記者団に
「野田さんが政治生命を懸けるということは、うまくいかないと総辞職または
解散するということ。野党も失礼のないように対応している」と説明した。
>>2へ続く
毎日新聞 2012年05月09日 22時57分（最終更新 05月10日 00時17分）
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