12/04/28 08:20:04.42 0
フランス大統領選の第一回投票で極右・国民戦線の女性党首、マリーヌ・ルペン氏(43)が
躍進する中、十年前に反ファシズムの著作としてベストセラーになった寓話(ぐうわ)「茶色の朝」が
近く新装版として再出版されることになった。
執筆したフランス人作家で社会学者のフランク・パブロフ氏(66)は本紙の取材に応じ
「ルペン氏から極右の怖さは感じられない。そこに注意を払うべきだ」などと語った。
ルペン氏は「反移民」などを繰り返し主張し、国民戦線の大統領選候補として、過去最高の約18%の得票率を記録。
パブロフ氏は「マリーヌというやさしい響きの名前、現代女性のイメージを生かし支持を拡大させた」と指摘。
その一方、「国民戦線は基本的に変わっていない。欧州内の古い極右勢力とのつながりはまだ残っている」と警告した。
「茶色の朝」では、法律によって茶色いペット以外の飼育を禁止する世界が描かれる。
茶色以外のペットが処分されることを人々が軽視するうち、人間にも茶色が強制されはじめ、
最終的には社会の自由そのものが奪われるという内容だ。
マリーヌ氏の父、ジャンマリ・ルペン前国民戦線党首(83)は二〇〇二年の大統領選第一回投票で二位になり、
「ルペン・ショック」が国内を席巻。その際に警告の意味を込めた著作として出版され、五十万部を超えるベストセラーになった。
日本でも翻訳され、話題になった著作だ。
パブロフ氏は「最初は重大に見えないことが、恐ろしい結果につながり、気付いたときには手遅れになることを知ってほしい」と、
同氏の著作が現在にも通じる内容であることを強調し、「マリーヌ氏の人気を今、サルコジ大統領が奪おうとしている。
この現実は本当に悲しいことだ」と嘆息した。
URLリンク(www.tokyo-np.co.jp)