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■<民論団論>祖国の存在身近に…在日4世が体験した国政選挙
◇大統領選挙へ上向く関心 朴巨陽(27、東京)
私は在日4世だが、民族教育に熱心な家庭で生まれ育った。幼い頃から民団の行事によく連れて行かれた。
なかでも光復節は必ずと言っていいほど参加した。クラブ活動があろうが、受験に頭を痛めていようが、何が何でも式典だけには顔を出せ、
と言われたものだ。それを嫌と感じさせなかった両親には、ただただ感心させられる。
◇母国での疎外感
韓国人として、また在日として、誇り高く育てられたと自負する私は、いつしか強烈に韓国に憧れを抱いていた。
高校卒業後、すぐに韓国に渡ったが、1年で熱は冷めてしまい、「帰る国がない」ことを痛感した。
在日の認知度があまりに低いためか、いくら話しても「国籍は日本ですよね」とか「軍隊行かないヤツは韓国人じゃない」とか言われ、
在日に選挙権がないことを知らない人もたくさんいた。
そんな取り残された感覚も、ようやく消えるのだろうか。
第19代国会議員選挙で、民団団員ら在日同胞が在外国民として初めて投票権を行使したからだ。私も初の1票を投じた。
私はかつて、韓国の政治に関心を持ったことがない。強いて言えば外交に少し興味があったくらいだ。
選挙権もないのに、どうして政治に関心が持てようか。加えて、日本での選挙のイメージも影響している。
大人の汚さが見え隠れし、ネガティブ・キャンペーンがあふれて、口うるさいおじさんやおばさんがなんかやってるなって程度だった。
先日の選挙は、そんなイメージを払拭する、それはそれは清々しいものだった。
昨年の模擬選挙では、親に言われてしぶしぶ参加した割に、少し嬉しくなってしまった私だった。
いつしか本投票が待ち遠しくなり、いざ本番では票を投じる手を止め、感傷に浸るほどではなかったとしても、「やった!」と感激してしまった。(>>2-3へ続く)
▽(2012.4.25 民団新聞)
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