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川崎重工の造船マンたちは、日本の造船業界の歴史で"汚名"を背負っている。
世界最大手である韓国の現代重工を創生期の1970年代に、
ほとんど何の見返りもなく技術指導したのが川崎重工だった。
現代重工は90年代に建造能力を大幅に拡大、
通貨であるウォン安を利用して安値受注を仕掛け、
日本の造船業界は大打撃を受けた。
もちろん、「最大のブーメラン効果」を引き起こした川崎重工に対しては
同業他社からの怨嗟の声が渦巻いた。
だから、川崎重工では当初、中国との合弁事業について
「韓国との二の舞いになる」と反対論ばかり。
そこを神林常務が「人と人との密接な関係を中国と
築くことで未来を切り開ける」と首脳陣を説得し、合弁事業をまとめ上げた。
(日経ビジネス2010年11月8日号 川崎重工業 世界最強の旗を掲げよ)
造船三国志の行方を左右する「諸葛孔明」
川崎重工業の造船部門トップ、神林伸光常務にインタビュー
URLリンク(business.nikkeibp.co.jp)
神林「現在は、中国人が中国人を育てることができています。
日本人も定期的に来ていますが、駐在者はほとんどいない」
神林氏は自らの子供のように中国の技術者を育ててきた。
大連の造船所の現場を率いる王志炎副社長はその中でも秘蔵っ子と言えるだろう。