12/04/21 02:59:19.97 0 BE:1164057784-PLT(12066)
北朝鮮の事実上のミサイル発射失敗をめぐって、政府の対応が混乱した。野党に追及され、政府は検証を進めている。
一方で、お粗末な事態の再発を防ぐため、発射を探知した米軍の早期警戒衛星を、日本も持つべきだとの声が政府内から出ている。
一連の議論は、どうにも筋違いだと言わざるをえない。
今回のミサイル騒動の本質は、日常的な外交の問題であると認識すべきだ。
確かに、政府の初動はぶざまだった。韓国国防省が発表し、米韓両国のメディアが速報しているのに、首相官邸の第一報は「発射を確認していない」。
緊張感に欠け、誤解も招いた。
米軍から発射情報を伝えられたが、日本のレーダー網でとらえる前に落下したため、うまく対処できなかったという。
何のことはない。システムの不備というより、情報を扱う人間の問題なのだ。経緯を検証するのは当然だ。
だが、これをもって開発費を含めて数千億円規模とされる早期警戒衛星を持つべしと唱えるのは、どうみても論理の飛躍だ。
北朝鮮への対応を口実にした、過剰な要求でしかない。
むしろ、韓国との情報交換を円滑に進めるなど、できる対策から進めることこそ必要だし、効果的だ。
日韓両国はいまだに、やりとりした軍事情報を保護する協定を結んでいない。今回、韓国から発射情報が提供されなかったのはこのためだ。
昨年1月の日韓防衛相会談で、協定の必要性を確認しあったのに、慰安婦問題などで足踏みしてしまった。
つまり、ふだんの外交努力で日韓関係をもっと緊密にできていれば、今回の混乱は防げたかもしれなかった。
もうひとつ、自衛隊の身構え方も気になった。 (>>2-3へ続く)
asahi.com 2012年4月21日(土)付
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