12/04/22 17:48:16.84 FatqPoGj0
>>414
謀略文書・田中上奏文
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(1)エドガー・スノーによるプロパガンダ
エドガー・スノー(Edgar Snow)は1936年、「中国の赤い星(Red Star over China)」のなかで、「毛沢東はやせた
リンカーンのように見えた」とのべ、読者に中国共産党が良心的な民主主義者であるとの印象を与えた。そして、
1941(昭和16)年に出版された、「アジアの戦争(The Battle for Asia)」において、スノーは「残虐な日本人」という
ステレオタイプを読者に植え付けたうえで、その「残虐な日本人」の侵略と戦っている中国共産党というイメージ
を多くの読者の脳裏に焼き付けた。
「アジアの戦争」の冒頭を飾ったのが、「世界を征服するには、まず中国を征服しなければならぬ。
In order to conquer the world we must first conquer China.」との「田中上奏文(田中メモリアル)」
の一節なのである。スノーによって「世界征服をたくらむ野蛮で残虐な日本人」のイメージが英米の大衆に
広く深く浸透していったのである。
(2)世界に流通した偽上奏文
昭和4年12月、中国で漢文の「田中上奏文」なる文書が出現した。1930年代には、米国で英文パンフレットとなり、
米国共産党によって大量に配付された。ソ連のコミンテルンは、昭和6年12月の雑誌「国際共産主義者」に
ロシア語版を発表した。
(3)東京裁判
昭和21年5月3日に始まった東京裁判 (極東軍事裁判)の冒頭陳述において、キーナン検事は、日本は昭和3年
以来、「世界征服」の共同謀議による侵略戦争を行ったとのべた。
この時「田中上奏文」は、連合国が日本を裁くうえで重要な根拠とされたようである。「田中上奏文には、
天皇も承認した日本の世界制覇の計画が書いてあり、それを実行に移したのが、昭和3年の張作霖爆殺事件
とその後の日本の行動である。」というわけである。
日本人弁護人の中心となった清瀬一郎は、1927年からの「世界侵略の共同謀議」が、田中メモリアルに
基づいているのではないか、と気がついた。そこで弁護団は田中メモリアルが偽書であることを証明する
戦術をとった。