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沖縄県の尖閣諸島の多くは、埼玉県在住の民間人の所有だ。国がこの民間人と賃貸契約を結び、管理下に置いている。
これを東京都が買い取ると、石原慎太郎知事が突然言い出した。領有権を主張する中国から尖閣諸島を守るため、という主張は威勢がいいが、
領土の保全はすぐれて国の仕事である。都が出てくるのは筋違いというものだ。
歴史的にも、国際法上も日本の固有の領土である尖閣諸島は、五つの島からなる。このうち魚釣島、北小島、南小島を所有する民間人に、
政府は島の安定管理のため、02年から年間2000万円を超す賃料を支払っている。
この所有者が年齢的な理由などで個人で持ち続けることに限界を感じ、石原氏との間で交渉が進んでいるのだという。
石原氏は米国での講演で「国が買い上げると(中国が)怒るから外務省がビクビクしている」「やることをやらないと政治は信頼を失う」と語った。
国が買い上げないから都が買う、という理屈だ。
これに対し、政府は藤村修官房長官が「今はお借りしているが、必要ならそういう(国が購入する)発想の下に前に進めることも十分ある」と述べ、
国有地化する可能性に言及した。野田佳彦首相も国会で「(所有者の)真意をよく確認し、あらゆる検討をする」と前向きな答弁をした。
民間人が所有権を持ったまま国が賃料を払い続ける、という現状の方法だけでなく、国有地化して完全に国の管轄下に置き尖閣諸島を安定的に保全する、
という選択肢も国の念頭にあるのだろう。(>>2-3へ続く)
▽毎日新聞 2012年04月19日 02時30分
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