12/04/17 11:06:14.40 0
(>>1のつづき)
中国側は故意にこの騒ぎを起こしたのである。その目的は、国際社会から黙殺されている
「尖閣は中国の領土」という考えを主張するために、日本の主張している尖閣諸島周辺の領海内で
問題を起こすことによって、あえて領土問題をつくり上げることだった。
尖閣諸島周辺が平穏なままだと、日本の実効支配は固まり、日本の主張する境界線が確定する。
そこで中国は、まず「境界線は確定していない。日中間には国境問題が存在して、争っている最中だ」
ということを国際社会に強くアピールする作戦を取った。
事実、尖閣諸島周辺に「領土問題」が存在すると主張する中国の目論見は成功したといえるだろう。
しかし、一方で中国は、この時のメディア戦略で失敗も犯した。
その最たるものが日本人の「愛国心」の読み間違えだった。
中国はおそらく、政府さえ押さえつければ、日本人は尖閣諸島問題にそれほど関心を示さないだろうと
高をくくっていた。だからこそ、船長の解放要求など強硬な態度に出て、日本政府に対して脅しを
かけるような交渉を仕掛けてきたのである。
ところが、尖閣事件は日本の世論に火をつけてしまった。中国政府にとって、日本人の中に
反中国の感情が蔓延することは、経済的な面から見ても大きな問題だ。
さらに国際社会からも冷たい視線で見られるようになった。気がつけば、アジア太平洋経済
協力会議(APEC)メンバーのベトナム、フィリピン、インドネシア、そしてミャンマーまでもが
アメリカとの協力体制を築き、中国から離れてしまった。尖閣事件以後、中国はかなり
追いつめられた状況になったのである。(以上)