12/04/12 06:38:59.83 hKHGrC9iO
>>82
■金融政策だけでは変わらない
◆お金の流れ
日銀 →金融市場 →銀行 →企業や個人
▽『日銀から短期金融市場に直接流すお金』…実質ゼロ金利(金融機関は実質タダで借りられる)、市場から資産買い入れ資金提供(10兆円増で65兆円)
▽「日銀から市場に流れたお金」マネタリーベース…+81%(2000~2012年2月)
確かに、金融市場には潤沢にお金が流れた。ところが…
▽「実際の経済活動で使われたお金」マネーサプライ…+27% ←流れた金に比べ伸びは低調
▽「銀行の融資」…-13% ←『期待に反して貸出は減少』
つまり、お金はあるのに、お金は流れていない。それでは、日銀から流れたお金はどうなったか?
▽金「日銀→銀行→国」 →国債に形を変え「国→銀行→日銀」
銀行は適当な運用先がないので、国債購入。日銀から銀行に渡ったお金は、国に渡る。そして、日銀はその国債を市場から買い入れている。
◆国債
▽日銀…2012年1年間で41兆円買い入れ予定 ▽政府…2012年度予算案44兆円発行
つまり、お金は「財政のつじつま合わせ、政府の資金繰り」という狭い世界の中で回り続けている、極めて歪(いびつ)な形。
日銀が政府の財政のやりくりをしている。事実上、日銀が国債を引き受けており、財政規律を保てなくなる。
インフレターゲット政策を支持する人達は、金融を徹底的に緩和すれば、必ず景気は良くなると主張し、日銀は指標となる物価をにらんで、国債でも株でも土地でも買うように求める。
しかし、それは間違いだと理解できるだろう。
■有効な投資先が無い状態で通貨を刷っても、絶対的に需要がある石油や穀物などに投機されるだけ。
米国でフィリップス曲線通りにならず、失業率が高止まりしてるのが、まさにその証拠。
おまけに、物価が上がっているのに、実質賃金は切り下げとなっている。
株価は上がったり、賃金が安くなるから中国など新興国相手の国際競争力は付くかも知れないが、『国民を幸せにする政策ではない』。