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★ジャーナリスト・東谷暁 自民党の変化、本物か
(略)
これまでは、民主党離れの受け皿であるべき自民党も迷走していたので、期待はみんなの党や大阪維新の会に向いていたが、
最近、自民党にもわずかながら注目すべき現象が見られるようになってきた。ひとつは、TPPをめぐっての議論だ。
3月9日に発表した「TPPについての考え方」では「聖域なき関税撤廃」を前提とする限り反対し、
国の主権を損なうような「ISD条項」には合意しないとしている。前者は、推進派がTPPの先進性として強調してきた危険な妄想であり、
後者は、外国企業が政府を訴える権利を過剰に制度化するものだ。表現が曖昧だがTPPの最も大きな問題に触れていることは確かである。
もうひとつは、同月27日の郵政改革に関する総務会の決定で、小泉純一郎政権が成立させた郵政民営化法の核心部分、
つまり、郵貯・簡保の株式完全売却条項を修正する公明党案に同意し、完全売却を「努力目標」にまで引き下げたことだ。
いずれも、永田町の駆け引きの匂いがプンプンするし、努力目標というのも単なる妥協案で、とても郵政崩壊を阻止できるものではないとはいえ、
私が今回注目したいのは、こうした決定がなされるさいに自民党内部に見られた変化のほうだ。
これまで小泉改革を否定することはタブーだったが、そのタブーもようやくすたれ始めている。
郵政民営化のときと「立場は逆転している」という元民営化反対派の観察は過大評価であるにしても、自民党執行部に見られる小泉路線は、いまや饅頭の薄皮のようになりつつある。
マスコミは現在もみんなの党を追いかけ、維新の会を鉦や太鼓ではやしたてているが、オデキのような新党は膿んで膨らんで破裂するのにまかせたほうがよい。
自民党の変化が本物ならば、日本政治は長い麻痺状態から脱却する可能性も出てくる。
なかには改革の後退だと叫ぶ論者もいるだろうが、改革主義は日本に混乱と衰退しかもたらさなかった。
自民党の谷垣禎一総裁は、消費税で「話し合い解散」をちらつかせたものの、なんとも迫力不足だった。
もう自民党は、執行部の刷新を始めるべきだ。
産経新聞から一部抜粋 URLリンク(sankei.jp.msn.com)