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早番の日は参加新聞社のコラム、社説を読むのが一日の最初の仕事だ。不思議にその日その時、共通の
「話題」のようなものがあって、よく目にするものに歌人の俵万智さんの短歌がある。1987年に歌集
「サラダ記念日」で一世を風靡(ふうび)した俵さんとコラムの筆者陣は同世代が多いのだろうか。
最近は昨年の東日本大震災後に詠まれた「子を連れて西へ西へと逃げてゆく愚かな母と言うならば言え」
という歌が引用されることが多いようだ。
報道によれば、俵さんは震災後、東京電力福島第1原発事故の影響を避けたいと子どもを連れて
仙台市から沖縄県に移り住んだ。詳しい事情は知らないが、わが子の父親を公にせず出産を決断した時点で、
ひとりで子を守り抜く決心をしたはずだ。仙台を離れる際に「あなたはいいわよね」というようなことを
言われたとも聞くが、俵さんは経済的な自立という裏付けの上にシングルマザーの道を選んだわけで、
「自主避難」も非婚で子を育てる覚悟の延長線と思う。個人の選択と行動に第三者が簡単に「愚か」とは言えない。
その俵さんが暮らす石垣島に北朝鮮の「衛星」打ち上げに備えて地対空誘導弾パトリオット(PAC3)が
配備された。地元紙の琉球新報は石垣港が「基地」に一変した様子を伝える。さらに9日の沖縄タイムスは
柳沢協二・元内閣官房副長官補がこれらの動きについて「軍事的な意味はない。既成事実づくりを
意図している」と述べたと報じた。「衛星」の破片が落下する可能性は低く、落下したとしてもPAC3では
予測が難しいというのだ。打ち上げがあった日は学校では屋内退避の措置を取るというが、沖縄県民の
不安材料は増すばかりだ。
>>2以降に続く
ソース:URLリンク(www.47news.jp)