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花王は9日、沢田道隆取締役(56)が6月28日付で社長に昇格する人事を発表した。
尾崎元規社長(62)は代表権のない会長に就く。
沢田氏は研究開発部門を副統括する最年少取締役で、10人抜きの昇進となる。
日用品の国内市場の成熟が進むなか、花王は海外展開で出遅れている。
経営陣の若返りで国内事業のテコ入れと海外事業の強化などに取り組む。
在任8年の尾崎社長は産業再生機構の支援の下で再建を進めていたカネボウ化粧品や
英高級化粧品のモルトンブラウンを買収。
昨年11月には中国の化粧品大手、上海家化連合公司(上海市)と業務提携した。
ただ、海外売上高比率はユニ・チャームや資生堂の4割以上に比べ20%台にとどまる。
一方、国内では技術力とマーケティング力で日用品業界のけん引役を果たしてきたが、
最近はヒット商品が少なく、有力商品でシェアを切り崩される例が目立っていた。
研究開発畑の沢田氏は記者会見で「絶えざる革新とグローバル化を推進する」と強調したが、
海外事業の強化とヒット商品開発の双方が求められる。
マーケティング統括の神田博至氏(62)、販社社長を兼ねる高橋辰夫氏(60)の
2人の代表取締役専務とのトロイカ体制で巻き返しを図る。
URLリンク(www.nikkei.com)
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