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■「北」ミサイル MD一辺倒は危うい
北朝鮮の「衛星」打ち上げに備えるため、石垣島など先島諸島への地対空誘導弾パトリオット(PAC3)の配備が始まった。
ミサイル防衛(MD)の中核になる装備である。
北朝鮮のミサイルを本当に撃ち落とせるのか。先島諸島への自衛隊常駐の突破口にする狙いはないか。疑問がさまざま付きまとう中での配備である。
本当に大量破壊兵器の脅威を減らしたいのなら、米中ロなどと連携した外交努力によって放棄させる方が確実だ。忘れてはならないポイントである。
政府はイージス艦3隻を日本海などに展開する。搭載した海上配備型迎撃ミサイル(SM3)により大気圏外で迎撃するためだ。
地上配備のPAC3は撃ち漏らしたときの備えである。
ミサイルの発射は米軍の早期警戒衛星で探知する。自衛隊は米軍の情報を受けて迎撃態勢に入る。
北朝鮮による「衛星」打ち上げは、米軍と自衛隊にとって連携がうまくとれるかどうかを試す格好のテストにもなる。
問題も多い。まず、MDシステムの信頼性だ。
「弾丸を弾丸で撃ち落とす」ともいわれる難しい技術である。実戦で本当に役立つのか、信頼できるデータは示されていない。
ミサイルが北朝鮮の予告したコースから外れた場合には日本領域への落下を防げないかもしれない―。田中直紀防衛相はそんな意味のことを言っている。
失敗したら防衛省の権威も傷つく。防衛省は本音では迎撃ミサイルを使いたくないのでは、といった観測もある。
今度のケースはMDの危うさをむしろ浮き彫りにする。
北朝鮮の国際機関への通報によると、発射は12~16日になる。残された時間はわずかだが、中止させるための外交努力は最後まで尽くすべきだ。(>>2-3へ続く)
信濃毎日新聞 04月06日(金)
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