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カナダ政府は29日、1セント硬貨の流通停止を発表した。
硬貨の製造コストが硬貨の価値を上回るためだという。
カナダのジェームズ・フレアティ財務相は、「1セント硬貨は自宅の引き出しで
無駄に場所を取っている。成長と雇用の創造を目指す小規模ビジネスにおいては
時間のロスで、納税者は1セント硬貨を製造するために1.5セントを支払っている」
と指摘し「故に、製造を停止する」と述べた。
カナダ造幣局は2012年後半に1セント硬貨の流通を停止する予定。
1908年に導入された同硬貨は今後も永久にその価値を保持し、支払いにも
使用できる。だが、流通停止へ向け、現金払いでは次の最小単位となる
5セントに四捨五入することが求められるようになる。
同国マニトバ(Manitoba)州ウィニペグ(Winnipeg)の造幣工場では過去5年間、
毎年1100万カナダドル(約9億1000万円)をかけ7000トンの1セント硬貨を
鋳造して全国に流通させてきた。
同硬貨は自動販売機では使用できず、購入代金の支払いには1回25枚までしか
使えないという法律があることから、カナダ上院議会は2010年、1セント硬貨を
廃止するよう政府に求めていた。
これを受け、当時多くの人々が1セント硬貨を手放したり破棄したりした。
国民の多くは1セントを貯金したり、募金するなどしてあまり財布に残さないように
している。
フィンランド、スウェーデン、ノルウェー、デンマーク、イスラエル、オランダ、
オーストラリア、ニュージーランド、フランス、スペイン、南アフリカ、スイス、
ブラジル各国は1単位の硬貨を廃止している。
また、オーストラリアとニュージーランドは1セントと2セントの硬貨の流通を停止。
ニュージーランドは5セント硬貨についても流通を停止させている。
ソース:AFPBB
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