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五輪は国別対抗戦であるとともに、アスリートの自己実現の場だ。４年に１度の夢の舞台に立つため、
国籍を変える決断をする選手は珍しくない
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２年前のバンクーバー冬季五輪では、フィギュアスケートペアの川口悠子さんが話題になった。
ペア最強国のロシアに渡り、旧ソ連出身者以外で初の代表となった。７月に開幕するロンドン五輪に向け、
体操男子の塚原直也さんがオーストラリア代表として出場を目指したが、国籍変更が間に合わなかった
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タレントの猫ひろしさんは、男子マラソンのカンボジア代表としてロンドン五輪に出場する。自己ベストの
タイムは参加標準記録に届かない。ただし、陸上では国内のどの種目も標準記録に及ばないとき、
男女１人ずつが出られる「特例」がある。猫さんは同国政府などから五輪挑戦の打診を受けていた
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五輪は平和の象徴とされる。とすれば、カンボジアは「五輪どころではない」時代が長く続いた。
他国からの侵攻、内戦、ポル・ポト政権の大虐殺…。和平から２０年余が過ぎ、いまは経済成長が続く
伸び盛りの国。生活が安定するにつれ、五輪を目指す選手の層も厚みを増すだろう
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猫さんの出場は、結果としてそうした選手の経験の芽を摘んだことになる。カンボジアの人々は心から
祝福してくれているだろうか。猫さん流でいい、五輪後もカンボジアとの縁を大事にしてほしい。
ソース：URLﾘﾝｸ(www.shinmai.co.jp)