12/03/21 00:22:25.19 0
馬淵:一次提言は、結論を書いてはいません。あくまでも問題提起ですが、技術的にも、経済的にも
核燃料サイクルはフィクションです。基本的に「立ち止まって考えるべき」だと思う。その時間を確保
することが大切です。国際競争の観点からも、複数の政策を可能にする時間が必要です。なので、
将来的なメドが立つまで、放射性廃棄物を、50~100年間くらい、責任をもって保管する体制に転換
していきます。具体的には、使用済み核燃料については、その需要者(電力会社)と負担者(自治体)
の公平性が保てる状況を築きながら、「ドライキャスク(乾式貯蔵容器)」で保管する。
案1では、沖縄を除く各都道府県に一か所ずつ、この責任保管場所を設置することを原則としました。
ただし、自治体間で合意があれば、ある自治体が他の自治体の保管すべき使用済み核燃料を引き受ける
ことも認める、としています。
山岡:要するに46都道府県で使用済み燃料の保管負担をシェアするわけだ。原発の電力を使っている
大都市圏の受益者も、それに応じて負担をしなさい、と。原則論としては明解ですが、各都道府県の
現場は紛糾するでしょうね。政治がどうコミットできるのか。
馬淵:これは激論が交わされたところですが、実際にやるとなれば、大騒ぎになります。しかし避けては
通れない議論です。自治体間取引も認めるとしていますから、お金で解決もアリなんですね。じゃあ、
どういう権限で国が公的範囲の関わりを強化しながら、自治体間で、その取り決めしてもらうか。これは
大変なことになります。案1というのはある意味、問題提起のど真ん中なんですね。
それで、案2で、9電力会社の管内で保管する例もあげました。ただ、これは僕自身、書いていて
ちょっと否定的だったんです。それを認めると9電力体制の是認になりますからね。でも例示としては
必要だろう。案3は、国が全国のバランスを考えて、いくつかの国有地を選択し、そこに責任保管場所を
設置するというもの。これも実際には難しい。やはり、案1を中心にどう折り合いをつけていくか。
(>>2-に続く)
▽日経BP ※ソース先より抜粋。全文はソース先でご確認ください。
URLリンク(business.nikkeibp.co.jp)