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消費税増税をめぐって2月28日に行なわれた党首討論で谷垣禎一・自民党総裁は野田佳彦・首相に、
反増税を打ち出す小沢一郎・元民主党代表について小沢氏を切るなら増税賛成もと匂わせるなど、与野党間で「小沢切り」が進んでいる。
日本の現代政治や官僚制度の研究家として知られるアムステルダム大学教授のカレル・ヴァン・ウォルフレン氏は、
著書『誰が小沢一郎を殺すのか?』(角川書店刊)のなかで、検察、霞が関、メディアが一体となって
長年にわたって小沢氏を「人物破壊」し、世界的にも類を見ないやり方で1人の政治家の政治的抹殺を図ってきたと指摘した。
同氏は今の日本政治を改めてこう分析する。「与野党が国会で『小沢を切れ』と言い合う光景は世界的に見ても議会のあり方として尋常ではない。
まるで小沢氏が国家への反逆や国民の虐殺を行なった罪人であるかのような扱いです。
私は日本のマスコミの幹部にも友人が多いが、彼らも小沢氏が有罪か無罪かより、
司法が小沢氏を政治的活動に復帰させないようにできるかどうかに関心がある。
それはつまり、小沢氏に無罪判決が出て政治の一線に戻ってくれば、日本政治は大きく変わる可能性があるということの裏返しでもあるのです」